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「もっと早くから通ってくれていれば...、」と思う時

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2018年10月22日

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スケジュール.jpg

ホームページ内でも記述していますが、学習に取り掛かるのは早い方が良いと思います。

特に受験のように期限が決まっている場合の学習をする時には…。

1対1で学習指導をしていると、そのように思うことがよくあるのです。 

今回はその一例について記述してみます。

  尚、生徒本人にとっては誇るべき体験談ですが、プライバシーの関係もあるので、名前や出身校、進学先は銘記しません。

大学の入学受験を控えていたAさんが、実質2ヶ月余りの「自習」で大学受験に合格した話です。

これは受験において、「自習」がいかに重要であるかを知るための実例でもあります

私とAさんの二人で、受験対策の自宅学習のために、最初の学習計画を立てたのは11月2日でした。

ちなみに、Aさんには高校受験の時に志望校への進学を断念した経験がありました。

 元々物事を理解するのが得意なAさんには、ランクを下げて進学した高校での授業は、難なくこなせてしまっていたため、普段の学習が向上することはなかったようです。

 結果的に受験準備が不十分のまま迎えた大学受験でした。

 結果は不合格。

そこから受験態勢を立て直すために、予備校にでも通えば話は早かった。

 しかし、そこには通えない家庭の事情と相まって、一斉授業の学習スタイルが合わないという状況から、自宅で受験学習を開始。

いたずらに時間だけが過ぎて、ある日、このままではいけないと母親がたまたま当塾の宣伝をインターネットで見つけて、連絡をしてくれたのが、9月中旬ごろ。

 

学習相談 入塾相談.jpg

この時点でも受験準備としてはかなり遅い時期ではありましたが、まだ若いしこれまでの学習の蓄積も期待して取り掛かれば、残りの時間を有効に使えれば、合格には至るだろうと思って、学習相談に応じました。

本人と会ってみて、「できる子」だというのはすぐにわかりました。

問かけに応える速さと的を得た返答ができる様子から「これなら行ける!」と私は内心思っていたのですが、本人はあまり気が進まなかった様子。

翻って、お母様には当塾の利点をよく理解していただけたようで、通わせてもよいと思って頂けていた様子。 

しかし、そこから学習開始までにさらに、1ヶ月余りが経過してしまいました。

前年、高校現役で受験したときには、歯牙にもかからなっかったセンター試験まで残り2か月余り。

理系の国公立の大学を志望で、5科目6教科をほぼ自宅学習で乗り切らなくてはならなくなりました。

この話の救いの1つだったのは、Aさんが「理解力」のある生徒であったことでした。

 人の話を理解できる。

 話の意図を理解できる。

 文を読んで理解ができる。

 Aさんは読書もしていて、多趣味でしたので好奇心が旺盛であったことも幸いでした。

 ただ、「要領よくできる子」の典型的な弱点というべきか、学習の仕方が身についていない。

 自宅での学習をするという習慣があまりない。

 加えて、塾での学習に良い印象を持っていない等々の状況は付随していましたが…。

 結果的には、自宅学習を主にしたのがよかったのだと思いますが、本人もそれはそう言っていたけれど、やはり、もう少し早くから試験対策に取りかかれていたら、教えてあげられることが多かったのにと思うのです。

 散らばっている知識を体系的にまとめることや、その活用方針など気が付けないで時間が過ぎていってしまうことを防げれば、自習の助けにはなります。

学習の指導をする機会があれば、理解を促進させてその分時間を節約できて、演習(問題解法トレーニング)に時間を掛けられていたと思うからです。

さらに、この話の救いのもう1つは、Aさんには「合格したい」という執念があったことです。

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実は、学習相談が終わった直後に、Aさんの学習力に期待できた私は直ぐにでも始められるように学習計画を立てていました。

その時点でなら、まだなんとかなると思えていたからです。

中学英語はかなりできが良かったこと、数学も好きで得意であったので、自分で解説文を読んで理解ができるレベルであったことなど。

 元々好条件は揃っていたのでした。

それが高校受験時や、その後の学習機会の時に活かされて来なかったのでした。

しかしそれでも、学習相談の時点で予定していた時間よりさらに短い時間で進めなくてはならない状況になってしまったわけですから、当初の学習計画は変更をしなくてはならなくなりました。 

受験の学習の主は「自宅で自力で進めること」は当然ですが、学習進度の促進のために生徒の負担を減らするために、完全個別指導を利用するというのがここでは普通の話です。

しかし、先述した通り、経済的に自由が利くわけではないので、ほぼ全て「自習」で乗り切らなくてはなりませんでした。

先ずは、教材の選別とその教材を学習する意図と取組み方を理解してもらうことが大事になります。

そしてとにかく実践です。

 日々の学習計画を遂行することが兎にも角にも大事になります。

実際Aさんは自習で進める以上、自分でやらなくてはならない学習上の段取りを、人の手を借りて省略できませんから、時間的にかなり無理な学習をせざるを得なかったはずです。

学習相談では、中学の頃から「自習」は得意では無いという話でしたから、どれだけ計画通り学習に取り組めるのかが気がかりでした。 

その証拠に毎日の学習計画が進まないために、唯一のしかも短時間で組んでいた英語の指導を休まなくてはならない事が幾度もありました。 

このままやめてしまうのでは、とお母様は心配されたと思います。

 私もそのように心配しました。

 学習しなければならないことは自ずと決まっているので、学習量は減らせません。

 「これだけは…!」という最低限の学習課題を計画に盛り込んでいたので、その遂行が滞れば合格の可能性は無くなります。

 

しかし、Aさんはやり切りました。

 そして、再び迎えたセンター試験受験の日。

 

前年の受験の時に比較すれば、かなりの手応えを持って終了できたと言っていました。

 しかし、それでも学習を積み上げる時間はやはり足りなかったと思います。

英語の指導を通じて、「私立なら合格できる」ような感じがして来ていたので、再三再四Aさんとお母様に、もしものために私立の大学も受験するように伝えていました。

 

合格 だるま.jpg

案の定、センター試験利用で私立の理系の大学には合格が決まりました。

この界隈の中堅の高校生が学校の推薦でならいけるけれど、普通に試験を受けていたら合格出来ないくらいの大学へ合格できました。 

ただ、その後の国公私立の二次と後期試験の結果は振るいませんでした。

Aさんはよく頑張っていましたが、習熟するための時間と試験の対策学習の経験が足りませんでした。

 

センター試験対策の学習も最低限の対応策で臨んでしまっていたことと、それを巡回させる時間がやはりありませんでした。

本当はもう一段階の学習計画と指導があったのですが、そこは省かなくてはなりませんでした。

 

英語の指導もやっておかなければならない、練習課題が残ってしまっての受験でした。

 

教材を増やしたり、ペースを増やす計画はいくらでも作れました。

 しかし、それをこなすだけでは疲れるだけです。

 実際生身の人間ですし、不安と疲労は記憶力を阻害します。

 しかし、疲労感があっても達成感があれば、合格に近づけている実感を持たせることができると思い、計画をたてて指導していました。

 受験といえども学習の印象が良くなる時間を持ってもらえるようにしたつもりでした。

英語の完全個別指導の時間をもう少し増やすことはできたかも知れません。

しかし、人に教わっている時間が長くなれば、その分自分で学習する時間は短くなります。

試験問題を解くのはAさん本人です。

自習 手.jpg

本人が考え、間違え、訂正し、銘記しまた解く。

この繰り返しを自力でやっておくことが絶対に大事です。 

結局、その人の自習力が試験に直結するのです。

だから、経済的理由で個別指導の機会を当初から増やさなかったことと、実際やらなくてはならない課題を学習計画で組んでおいて、それを遂行するのが忙しかったため、人の手を借りて学習する時間が取れなくなったことが、結果的に良かったのかもしれません。

つまり、「備えあれば憂いなし」とは至言です。

 ことに受験勉強においては…。

Aさんがこんな短期で、国公ではなかったですが大学に合格できたのは、全くAさん自身の努力の賜物です。

 好条件も揃っていましたし…。

故に、「2ヶ月位あればセンター試験ぐらいはなんとかなる」という話では全くありません。

いうなれば、もしAさんが遅くても高校2年生の夏休み前くらいから通って来てくれていたなら、難関大学は無理でもこの界隈の進学校の卒業生が行っている、国公私立の上位有名大学に行けていただろうという話です。 

Aさんも今度のことでよくわかったと思います。

「決断は速く、取り掛りは早く」ということが如何に有利になるかということを。

そして学習には上手なやり方があるということを。

努力の仕方が大事だということを知ったと思います。

 そして「自習」がうまくいくと結果に結びつくことも体験できたと思います。

 

 

任せて.jpg

しかし、こういう体験を目の当たりにすると、尚一層強く思うことは、何処かにいる才能のある生徒達、才能を眠らせてしまっている生徒達に対して、当塾に「もっと早く来てくれていれば」もっとお手伝いができることがあったのに』ということです。

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