2021年1月23日
目次
「学習の仕方」が適切で「自習」ができれば何とでもなる!
告白しますと、かつて私も「学習」が苦手でした。
小学生、中学生、高校生と好きで通っていた学校ですが、授業で教科内容を理解することは得意ではありませんでした。
学校の学習の全てに不安しかなく、満足のいく経験を積めませんでした。
「さすがにこのままではまずい!」と思い至り、高校卒業後の進学に際して、「自力」で学習することで、幾分か満足のいく経験を積むことができました。
例えば、中学から、苦手を通り越して理解不能の教科だった英語ですが、どうしても克服しなくてはならない事態に当たり、私がしたことは、それまで学校で先生達に言われてきた学習方法を一旦捨てて、「自分なりのやり方」に切り替えたことでした。
「学校でのやり方」を「自分に合ったやり方」に変えたおかげで、苦手を克服したのでした。
また、予備校で学習した体験も私には感動的でした。
中学では比較的得意だった科目の国語、特に古文が高校で不得意になり、結局3年間かけて得意になりませんでした。
それを、1年未満の履修で、現代文も漢文も併せて受験できるレベルにまでなったのですから衝撃でした。
加えて、得意科目だった日本史もさらに詳細に学習することができたっことで、一層興味と思考的関心を抱けるようになりました。
もちろん「自習」が、大切であったことは言うまでもありませんが、この時は授業が受験に直結している学習だったので、「復習」さえすればよいという状況でした。
自習がしやすかったことで、「授業の復習に自分で補強する自習」を展開できました。
開講まで
大学を卒業して就職して、職場で仕事を教わる経験をしました。そこで、改めて「私が社会に貢献できることは?」と考えたとき、私の「学習」経験は活かせることに思い至りました。
「『後輩たち』にも『学習したことを活かして社会で活躍して欲しい』思いました。
「私なら、『学校の学習が苦手だったからこそ分かる視点』で、自分自身がして欲しかった学習指導をしてあげられるはず!」と思ったわけです。
そうして「M指導センター(仮称)」で家庭教師と少人数の「個別指導」の教室指導の仕事を始めました。
後に「P家庭教師会(仮称)」という、家庭教師の派遣だけでなく、教室でも個人指導を受けられる塾に移籍して、学習指導の体験を積み増しました。
日々学習指導に従事しながら、指導の仕方を思案模索していました。
なお「(仮称)P教師会」では、教室管理などの職務も任されていましたので、「学習相談」にも応対する機会が増えました。
それにより、経営側の意に沿うだけの指導ができない時などは、困るっことも増えました。
経営側と意見対立する時などは、「塾生主体の学習指導をするためには、自分で塾を経営した方が良いのではないか」と思う事もありましたが、概ね不満もなく学習指導に携われていたので、「ただ、教務と経営は違うから」と思うようにしていました。
しかしその切っ掛けは不意に訪れました。
突然、当時勤めていた教室が閉講することになったのでした。
教室でも個人指導で授業が受けられるという周辺でも稀な塾だったこともあり、集団指導の塾だけでなく個別指導の塾からも、学習不振の生徒達が移籍してくる塾でした。
集団指導や個別指導より「わかりやすい」授業を受けられるのが個人指導なので、「学習が苦手」と思う児童や生徒には打って付けの塾でした。
したがって、それなりに成果を出せていましたので、‟知る人ぞ知る”進学塾になっていましので、閉講は実に残念でした。
しかも、閉講が決まった頃には、私の発案で、従来の個人指導だけでなく、新たに「『自習』を促進する」という学習指導を展開して2年が経っていました。
その「自習を促進する指導」は、塾生達の不足しがちな家庭での自主学習を取組みやすくし、復習不足の解消に向かわせていました。
一層の成果が望めるときだったので、このタイミングでの教室閉講は実に残念でした。
なので率直に、「塾生達の為に」も、「この指導は続けたい」と思いました。
新たな塾を開講するまでの逡巡
先ず、「これだけ沢山の学習塾がある中で、新しく塾を開講する意義があるだろうか?」
それから、「『家庭教師』や『個人指導』による教室指導にどれほどの需要があるのだろうか?」
特に「個別に学習支援する」スタイルの学習塾は、私がこの業界に入って仕事を始めた当初より断然に増えていました。
続けていくためには、これらのことは考慮しなければなりませんでした。
これまでのように、児童や生徒の教科指導をするだけなら、他の塾でもできますから、私が塾講師として働きたいなら、他の塾に職を求めればよいだけです。
その時に思い至ったことは、‟塾には塾の指導方針がある”ということです。
塾の指導方針は、塾生達の学力を伸ばす為に必要な「教育」理念に基づくものですが、‟必ず”そうとは限らないということをしっていました。
むしろ、塾の指導方針が、教育理念より「経営方針」が優先されることはよくあることです。
特に経営者に指導経験がない場合、その傾向が多いかもしれません。
また「経営上の理由で、塾生に最適な学習指導法があっても、それを施すことができないかもしれない」と思いました。
他の塾ではできない!
結局、「塾生が『自習』できるようにすること」に思い至りました。
それは、私が学習支援に携わってきたなかで、子供達のご家族から最も多く寄せられた、「『自習』をできるようにして欲しい!」という要望に応えるために、そして塾生たちが「試験でできた!」といえるようにするための課題として、久しく取組んできた末に辿り着いた学習支援方法でした。
実際、塾生たちの学習好転に寄与していましたし、それを「このまま辞めてしまうのはどうなのだろうか」と、惜しい気がしました。
ただ「自習させる」ということなら、他の塾でも「自習室」を設けて、不足しがちな自力学習を補うことはしています。
私はそれを、ただ「自習をさせる」のではなく、「よりよく『自習』して促進させる」ものにしました。
この違いを理解してもらうことが、現在でも課題です。
学習効果が上がっていない?!
周囲に学習塾が多い割には、競争相手が多いのに、年々高校入試の合格ラインが下がっていることが気がかりでした。
子供たちは毎日学校へ通っていて、その上、塾にも通って学習経験を積んでいるにも関わらず、ほとんど毎年同程度のレベルの試験が出題されていて、対策ができる状況にありながら、どうして、合格ラインが下がるのかが今も不可解です。
私が以前勤めていた「個人指導」塾でも、そこで学習を始めた子達は、合格目標を上げることはあっても、下げることは滅多にありませんでした。
その長所を引き継いだ「Progress個別指導塾」でも、当初のレベルより1~3ランクアップして高校に進学することが普通にあります。
なので、合格ラインが上がらない状況は、他塾から移籍してくることが多い当塾では、塾生達にとっては、合格が他より容易になるので、都合な状況ではあります。
私にとっても塾の経営的には、ランクアップして合格を果たしてくれる塾生達がいることは、塾の評判をあげやすくなるので、ありがたい状況ではあるのです。
塾にとっては良いかも知っれないけれど、「塾生本人とその家族、さらに社会的に、最も大事な問題があると思わなくてはならない」と私は思っています。
それは、特に高校進学後に、「学校の定期試験や大学への進学試験の学習が困難になる」という状況から見て取れることです。
受験学習したにもかかわらず、授業についていけていない状況があるとすれば、その受験学習は失敗していることを意味します。
受験学習は「合格」の為の学習ではなく「合格後」の準備学習でなくてはならないからです。
小学生や中学生での履修範囲で習得しきれていないことを放置しておくと、「できる子」でなければ、いずれ授業の困難さに追い詰められてしまうでしょう。
以前の塾でもそうでしたが、現在当塾の塾生でも、小学生から中学生の学期の途中から入塾してくるため、それまでの間に積んできた学習経験 ~見聞した情報量とか、それにまつわることで思考を巡らせたり、自主的に考える経験~ が不足している場合は、高校合格後も「不足した学習経験」を補い続けないと、すぐに“馬脚が現れて”しまいます。
「特別な学習が必要!」とかいう話ではなくて、ただ全国レベルの学習をして欲しいという話なのですが、どうも当塾周辺の生徒たちは、普通に全国の高校生が学校で履修する学習を、学校の授業だけで、「全国の高校生と同じ試験を受けて合格をできるレベルの学習」の機会をきちっと与えられていないような気がしています。
実際、高校入試を平均点以上の点数で合格していない生徒が、普通に入学試験を受けて、特に難関でもないが、それなりに名のある大学に合格しようとすれば、それ相応の覚悟と準備無くしては、ただ困難のみが待ち構えている状況です。
「きちっと小学生と中学生時期の学習サポートをしてあげないといけない」と感じています。
さらに、もし小・中・高生時期の学習不振の状態を放っておけば、将来、習得している知識や技術の不足からくる不利益を否が応にも受けることになりそうだと思うからです。
それは、備えておけば回避できることなので、実に残念なことだと思います。
現代社会は状況が日進月歩で変化しています。
「変化」は成長と成功の「好機」なので、仕事をするようになった時こそ学習した意義が明らかになります。
それは、つまり学校を卒業後にこそ「学習」が必要になるということです。
「生涯学習の時代!学べる人が得をする」ということです。
自主的に学習する能力が求められるからです。
以上の如くにつらつらと思案した結果、学習塾は多くありますが、私が塾を開講する意義はありそうだと判断し開講に至りました。
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