2017年12月8日
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学習相談を受けていると少なからずある話ですが、受講生が知り合い同士で、受講中に意気投合してしまって、特に自習時間が騒がしくなってしまうということです。
私自身は、受講生同士が学習の妨げを感じるような授業をしないように心がけていましたし、または他の先生方がそんな授業をさせていた状況に出会った体験がないので、生徒達が以前通っていた塾のことを語ってくれるまで、俄かに信じがたい話しでした。
学校の授業が一部の生徒達のために、妨害されていることはよく聞くことですし、私も体験済みです。
そもそも学校の、授業形式上それは当然そうなるだろうし、むしろそうならなくてはクラス運営は図れないだろうから仕方が無いと思います。
しかし、ここでの話は少人数指導などの塾の授業が、学校の授業の再演のようになることは頂けないという話です。
私がPreogress個別指導塾を開講する以前に勤めていた学習塾もフルタイムでマンツーマンの教科指導を受けられる形式であったことと、自習室が無かったので、知り合いが集まっても学習の妨げになる程の騒ぎになることはありませんでした。
しかし、そこでの講習会では1: 3~6人生徒の個別指導であったり、1グループ4人の少人数一斉授業のスタイルで授業をしたことと、また、私がこの業界に入りたての頃に勤めていた塾では、1: 3人の個別指導で教室講師もしていましたから、その時分の教室の様子から予想はできました。
生徒が仲の良い者同士で組むと時は、先生が気を抜くと生徒の学習に向けての緊張は解けやすく、殊にスポーツ部の男子であれば、騒がずにはいられない状況に陥る傾向にあることがありました。
先生たちは、授業の体裁に気をつかいながら、生徒達に講師としての好感色を与えつつ、その場の雰囲気にも気を配りながら授業を進めるのです。
私にとって、その塾での講習会は学習内容の教授にのみ集中できるわけではないので、普段の学校の先生の大変さを身を持って知る時でした。
そういう状況からわかることは、実際生徒達にとって、教室に知り合いがいるということは、決して気楽になれるわけではないということです。
知り合いだからこそ「恥をかく」のも嫌なものです。
内心で「あいつ、オレよりできない。ちょっと、安心…」といったこともあるでしょう。
生徒自身がそう思っているので、他の生徒にそう思われるのが嫌なのは人情として当然です。
本当は、学校などで「煩くて学習に身が入らない」と言う時は「学習内容の理解が進まなくて煩わしく感じる」という意味の他に「友達関係が煩わしい」という意味もあるのでしょう。
本気で学習を身に着けたいと思って塾の教室に来ている生徒にとってそれは、本音の部分でもあると思います。
そして、その本音が耳に聞こえてくるようなら学力向上の見込みはお大いにあると思います。
実際私が出会ってきた生徒の多くが塾を変更してきた生徒でしたし、指導の仕方を変えてあげることで状況が好転した経験は枚挙にいとまがありませんから。
「あいつ、オレよりできない。」と思われたくないから、「オレのほうが、デキるヤツでいるためには、頑張らないといけない…」と思っているのに周りが煩いのであれば、生徒は疲弊するばかりです。
いずれにせよ、動機はともかく生徒の学習意欲をそぐ環境になることは間違いないようです。
ところで、個別指導教室に通っていて、「集中して学習できない」といっていた生徒は、大概結構な集中力の持ち主であったことを記憶しています。
そういう生徒は、フルタイムマンツーマンで授業すると、落ち着いて学習できるからでしょうか、新しい授業にすぐ馴染んでしまい、当然進度も速くなりますから、生徒の学習姿勢が良好になりやすい傾向にあります。
それが受験生の場合は、良い結果に結びつくこともありました。
以上のように、教科指導についてはフルタイムマンツーマンの授業が生徒が落ち着いて学習できる授業環境になることは確認済みでした。
では自習スタイルの学習教室ではどうでしょうか?
与えられた課題がこなせるうちは問題ないのですが、時間が経つうちに状況は変わります。
学習量を増やしたくて、塾の自習室に通わせたり、演習量を増やしたくて授業時間を増やしたりするわけですが、先生の監視が強ければ教室が喧噪の下に沈むことはないので安心と思っているようなら大いに勘違いをしています。
先生の強い圧力を働かせているような状況は不健全です。
先生と生徒にとっても消耗するだけです。
ではどうすれば良いのでしょう?
答えは、「速く終わらせる」ことです。
その方が健全だからです。
疲れてくるからき気分を換えるために、話をしたくなるのは当然です。
先生もそれを知っているから生徒に付き合ってあげたいが、しなくてはならないことがある上にそれは1人の生徒だけではすみません。
先生が教室の雰囲気を壊すわけにはいかないので、緊張感を醸し出せば結果的にその空気の重さは生徒の気分に乗っかることになります。
授業の体裁はたも保てても、生徒の学習意欲は保てなくなります。
現在当塾で勧めている「Self-Study促進指導」の前身の指導を、私が考案して以前の学習塾で始めたのですが、煩くて自習ができないということにはならなかったようです。
生徒達は、与えられた時間内に学習を終えて帰ろうと集中して取り組んでいたのが印象的でした。
前の塾が教室を閉めるということになったので、元々私が始めたことでもあったので、現在それを改善して引き続き行っているわけです。

毎日「自習」できたら格好いい!
ちなみに、(たまたま今集まってきている生徒達が優秀なのかもしれませんが)、自習指導を開始してから早い段階で、以前より計画した学習を終わらせられるようになる生徒がいます。
そのような生徒達に共通していることは、教室だけでなく学習計画に従って自宅でも学習をしているということです。
自宅での学習が苦手ということで、始めたはずの指導でしたのに、自宅での学習ができるようになっている…。
Progress個別指導塾では、以前の塾での縛りがない分、生徒に新たな手段を打ちやすいのが良いのかもしれません。
いずれにせよ、それが意味することは、塾の学習(自習)中に煩わされる前に終わらせて帰ってしまうということです。
自宅に帰ってからも自分で進められるのですから、早々に終わらせて休んだ方が学習上は得策です。
そして、自宅で学習デキるのですから、自習を塾で増やすことはありませんから、一層他の誰かに邪魔される心配はないということになろうかと思います。
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